動きのあるポートレートに挑戦しよう

2016年10月18日火曜日

動きのあるポートレートに挑戦しよう

ポートレートの撮影というのは被写体になってくれる人が案外いなかったり、何もしていない(立っているだけ)のポートレートもつまらないけど、かと言って何するよ?と、シチュエーションを作るのが難しかったりします。

というわけで、音楽イベントのようなところですと、気軽に撮影することができます。

もちろん撮影禁止のイベントはダメですし、気軽に写真をアップしちゃだめですよ。

今回は知り合いが出演するということで頼まれて撮影に伺いました。以下の写真は掲載の承認をもらっています。というか、顔が出た写真もOKだそうですが、写真撮影のポイントを説明する記事なので、イメージ写真っぽい物を。

ではどんな感じで撮っているか見直してみましょう。

ちなみに、以下の写真は、やらまいかミュージックフェスティバルin浜松(2016)で撮影しました。




☆どんなところで撮影したの?

このステージは、演者まで手が届く範囲にある小さな屋外ステージです。すり鉢状に階段があり、ステージが一番低いところにあります。

ここでこのボーカルの人が階段に少し登って、戻っていくところを後ろから撮影しました。

この時の機材は、
D7100+AT-X 535 PRO DX 50-135mm F2.8を使用しました。

少し曇り空だったので明るさを求めたのと、ボケを使った写真を撮る可能性も考えて、このレンズを選びましたが、AF-S DX VR Zoom-Nikkor 55-200mm f/4-5.6G IF-EDなどの望遠キットレンズの方が望遠側に長いので、そちらの方が良かったかもしれません。


屋外では、かなりの曇りや夕暮れでなければ十分な光量を得られることが多いです。ですので、長さと明るさでレンズ選びに迷ったら、長さを選んだ方が良い結果が得られるかもしれません。

☆ポートレートを撮る前に決めておきたいこと

では、カメラを構える前に決めておきたいポイントをまとめておきましょう。

1.被写体を動かすのか、止めるのか?

2.各パートのカッコいいタイミングはいつか?

3.全体を入れるのか、一部をアップしてイメージ写真っぽくするのか?



 1について、設定項目を言うと、シャッタースピードを下げ目で撮って、被写体がブレて動きを意識させるような写真にするか、シャッタースピードを上げて止めた写真を撮るのか、となります。
 ブレがあって動きがある写真はカッコいいです。



 この写真を見れば、今まさに叩こうとしているのが分かると思います。もっとシャッタースピードを落とすともっと動きが出ますが、身体も動くので全部がブレてしまう可能性があります。


 顔や身体の軸が動かずに、腕や楽器だけが動いている写真は躍動感があるのですが、全部がブレていると、ただのブレブレ写真になってしまうので、具合が難しいですね。

 そこで、シャッタースピードを上げて動かないように撮ってしまうことになります。それでも動きをイメージさせることはできます。例えば女性であれば、くるっと回る際に長い髪の毛やスカートがフワッと浮いたタイミングを狙ったり、ギターのピッキングで腕を振り下ろす瞬間を狙ったりすることです。これは、ポイントの2に繋がります。


 2では、その楽器のカッコいい姿というのをイメージしておくことです。 バイオリンでも次の音を出すのを待っているタイミングより、まさに弾こうとするタイミングを狙う方がそれっぽいですよね?

 いつでも撮れるようにカメラを構えていることも重要ですが、人によっては決めポーズがあるかもしれませんので、全体を見ておいて、それをチェックするのも重要です。ギターの人がギターをぐいっと持ち上げたり、大きくピッキングするタイミングや、ピアノの人が手を大きく動かすタイミングでしょうか?




2つの写真がどっちが良いかは微妙なところですが、それぞれにピアノを弾いているっぽさがあります。


 最後に3つ目は、別にその人の全部を写す必要は無いんですよ、って内容です。今回は顔が写っていない写真や、トリミングで手元をピックアップしていますが、十分に演奏している感じは出ていると思います。(ちょっとトリミングに無理がある写真もありますが)

 手元にアップすると必然的に長い焦点距離で撮ることになりますが、それによりボケが得られ、イメージ写真のように写ります。

 これが結構好評でして、全体を撮れた写真も必要ですが、数枚イメージ写真っぽいものを混ぜることで、全体としての仕上がりが良くなりますし、そのように撮ってくれる人は少ない、と言われて次の依頼に繋がったりしています。(そして駆り出される(ぉぃ)


☆最後に

以上の設定は、どちらかだけ!と決める必要はありません。どちらも撮れば良いのですが、シャッターを切る前に、この写真はこっち!と極端に振って撮ってみることをお勧めします。そうすると変に欲張って中途半端になることが無く、もっと攻めて手元だけに集中して、よりイメージ写真に近い物ができたりします。もちろん、カメラを構えながら良いと思ったら撮る!というのも重要なことです。ただ、それができたら苦労しないのですが…
 とりあえず今回の内容は、何をしたらよいの?と分からない人向けとか漫然とカメラを構えるだけじゃなくて、変化を出してみよう!という記事でございました。

11月中旬ぐらいまではイベントも盛りだくさんでしょうから、ぜひカメラを持って出かけてみてください。

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