標準マクロレンズは楽しいよってお話

2017年3月11日土曜日

標準マクロレンズは楽しいよってお話

 Nikon DXフォーマット(APS-C)用の標準マクロレンズであるAF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gを購入しました。この記事は、カメラを買ったばかりの人や、一眼&ミラーレスカメラを使いこなせていないって人に『マクロってなに?』とかマクロレンズの便利さや楽しさを説明する記事です。桜の写真が気に入ったら、そのあたりに興味が無い人も見てもらえると嬉しいです。
ネットで『桜 写真』とか調べれば、1枚ぐらいは見つかりそうな写真

  さて、このレンズ、簡単に言い換えてしまうと『人間の見た感じに近い見え方(画角)で、どこまででも寄れるレンズ』となります。寄れるとどうなるのか?あたりを説明しましょう。


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〇マクロ撮影ってどんなの?


 さて、桜の写真というとどんなイメージでしょう?


名所の桜を引いて撮る感じ。
すごく苦手で手持ちがこれぐらいしかなかった。




ちょっと寄って。これぐらいが私の好きなレンジ。




さらに寄って。これぐらいからマクロと呼ぶかな?と思います。

 全部、『桜の写真』ですね。このなかで、マクロっぽいのは最後の2枚か、さらに寄った写真になります。

 なんとなくわかってもらえたかと思いますが、マクロ写真っていうのは、被写体にぐぐーっと寄って、大きく写した写真になります。(望遠マクロなら、物理的には寄らなくてもOK)


〇マクロレンズってなに?


 簡単に言ってしまうと、マクロレンズとは『マクロ撮影ができるように、ぐぐっと近づけるレンズ』ということになります。

 では、標準マクロレンズとはどんなものを指すのでしょうか?これは画角や焦点距離のことも少しは分かってもらった方が良いですね。画角についてはこちらで、各焦点距離の写り方についてはこちらにて解説しています。

 標準マクロレンズも簡単に言い換えてしまうと、最初に述べたように『人間の見た感じに近い見え方(画角)で、どこまででも寄れるレンズ』になります。

 今回購入しましたAF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gは、焦点距離が40mmで、APS-Cに使用するとフルサイズ換算値60mmのマクロレンズです。つまり標準マクロレンズです。ニコンは伝統的にマイクロと表記しますが同じ意味です。

(どこまでの焦点距離が標準?という議論はありますが…)


〇標準マクロレンズの何が良いの?


 標準レンズは、人の見たままの感じに近い画角で撮影ができます。なので、被写体がアップになりすぎることもなく、広く撮れるわけでもなく、普通です。普通なので特殊な効果は期待できませんが、使い勝手が良いです。標準単焦点レンズ1本でお散歩ってのも、いろいろ工夫したりなんかして楽しいですよ。


 ではマクロレンズの良さとはなんでしょう?
 マクロレンズについて初心者に誤解されやすいのが『マクロレンズは接写専用なのでは?』とか『マクロレンズは、マクロ撮影しないので必要ないです』、『マクロレンズはまだ早いのでは?』という思い込みです。実にもったいない。

 マクロレンズは『どこまでも寄れるレンズ』であって、『遠くが撮れないレンズ』ではありません。(特殊なレンズは別ですが、そこには突撃しないでしょう…)

 マクロレンズではない非マクロレンズ、いわゆるズームレンズや単焦点レンズ(多くのマクロレンズも単焦点だからややこしいので、非マクロレンズで統一します)は、ある程度近い物に対してはピントが合わなくなってしまいます。つまり寄れないレンズと言えます。それなりに寄れるレンズも存在しますが、マクロレンズの方が圧倒的に寄れます。

 一方、マクロレンズは、ものすごく近いものから無限遠にピントが合います。なので、撮りたいものをどの距離に置いても撮影することができることになります。

 ですから、ちょっとしたスナップ写真から、換算60mmという焦点距離を活かしたポートレート、このデザート美味しそうでかわいい!という場面でも、ぐぐーっと寄った写真まで、何でも対応できます。

 非マクロレンズでは、こういう訳にもいきません。AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gは持っていませんが、ほとんど同じような倍率(おなじ大きさ)で撮影できるAF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gを持っています。これが『もう、ちょぉぉぉぉっとなのにピントが合わない!寄れない!』ということがあります。

マクロレンズ導入前に寄れなくて苦労した例。
もっと寄って、背景の色々はもっと誤魔化したかった。

 
 一方のマクロレンズでは…

再掲です。実はまだまだ寄れます。
ただ、オシベ・メシベに寄り過ぎで桜っぽく無くなっちゃうので、これぐらいで。

マクロレンズで撮っていませんが、マクロレンズでもカバーできる被写体

 要するに、被写体との距離が問題になりませんよってことです。

 言い換えると、近くの物が撮れないという撮影の制約が1つ無くなります。1つ自由になります。

 すると『こんな風に撮ってみたい』というイメージを試してみることができるようになります。寄れないレンズだと『こんな風に撮りたい』をレンズが原因で実現できなかったりするんですよね。
 
 イメージを試せるということは、撮影の幅が広まって、チャレンジの幅が広がることになります。イメージを実現することができるかもしれません。簡単に言い換えてしまうと、思い通りの写真が撮れてうれしい、ということがあるかもしれません、ってことです。

 マクロレンズはマクロ撮影をしなくてはいけないレンズではありません。撮影距離の制約が無くなるレンズであると考えてみてください。(クドイですね…)




〇ちなみに


 写りの点で、標準的な単焦点レンズに比べて、やや離れた位置の物に対する解像度は低めとされています。ただ、ほとんど問題になりません。少なくとも自分は気にならないです。そこが気になりだしたら、広大で底のないレンズ沼への歩みの一歩とも言えます…


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